第15回ナショナル・デー

アブディラシッド・デゥラネ 駐日全権大使

パートナーとの連携で、急速で持続可能な開発の成就を目指して

アブディラシッド・デゥラネ<br />エチオピア駐日全権大使

アブディラシッド・デゥラネ
エチオピア駐日全権大使

ナショナルデーに先駆け、去る4月29日から5月1日、小泉首相は日本の首相として初めてエチオピアを訪問し、また過去10年間の著しい成長に引続き、今後5年間のより迅速で継続的な成長について討議されている中で、第15回ナショナル・デーを迎えることは、メレス・ゼナウィ首相が語るように「歴史的であり、日本が望むエチオピアひいてはアフリカとのより強固な関係を如実に示すもの。」であり、私共にとって特別意味深いものです。

小泉首相が、AU本部を擁し、サブサハラ地域で日本と最初に国交を結んだ国「エチオピア」を訪問されたことは、両国民の歴史的また伝統的な関係が、さらに強固なものになる事は疑う余地がありません。首相の滞在は大変画期的なものでした。両首脳は最近修復された宮殿内の日本庭園を揃って散策、そこで伝統的なコーヒー・セレモニーを堪能、宮殿内に飼育されているライオンを見学されました。その後地下水施設(地域訓練センターとして近く開設される予定)にも足を延ばされ、更に宮殿で開催された歓迎会には、ギルマ大統領、メレス首相はじめ多くの高官らが出席し、ともに伝統的なエチオピアダンスを満喫しました。その後AU本部を訪問されています。

小泉首相の訪問に先立ち、エチオピア協会会長で鹿島建設会長の梅田氏がエチオピアを訪問し、ギルマ大統領と宮殿で会見しています。
この点からも、私達のリーダー自らが人的交流を推進し、また協会、特に梅田会長のご尽力を認識していることの証左です。

ナショナル・デーに際し、明仁天皇および美智子皇后両陛下のご健康とご長寿を心からお祈りし、併せて日本国政府そして国民の発展と平和を願うものです。

独裁的な軍事社会体制の崩壊後15年が過ぎ、平和、発展、民主主義の基礎が構築された現在、エチオピアは、経済、社会として政治面での大きな変動期を迎えています。

過去数年間に決定および実行された貧困削減政策や計画が、急速で多様なそして持続可能な経済発展を可能とし、国民を潤っています。

過去10年間は平均5-6%の安定成長を示し、特に過去3年間は二桁の成長が記録されています。農作物の多品目生産が、この成長を支えたと言われています。今日までの数十年、輸出品目はコーヒーが独占していましたが、他の農作物も輸出品目に加えられてきました。オイルシード、スパイス、皮革、生花や蜜蝋などの割合は、国際市場でその存在価値を表しています。

またインフラ開発の向上も挙げられています。道路建設や改修工事が頻繁に行われています。電気や通信また水道設備なども増設されています。

教育や保健などの社会環境も一段と向上し、これら全ての状況が、国民の意欲的な参加による急速かつ広範囲な発展を示しています。
政府は各セクターにおける、思い切ったキャパシティ・ビルディングを開始、また近年公共機関での行政改革プログラムが導入され行政サービスも向上しております。

今後は貧困撲滅のための「迅速かつ自給可能な開発5年計画(PASDEP)」を強力に推進するため、あらゆる分野で迅速に対応してまいります。セクターによっては既に中間期目標に到達していると期待されています。

エチオピアと日本との貿易関係はしっかり定着しており、貿易量は年々増加しています。日本のコーヒー輸入量はドイツに次いで第二位で、間もなく第一位になろうとしています。三菱、三井、伊藤忠、丸紅等の貿易商社はじめ、多くのコーヒー関係企業がエチオピアのモカ・コーヒーにバリエーションを付けて加工し、市場また消費者の皆様に提供されていますが、さらに付加価値商品を開発していただき、生産者、輸出・入業者、また消費者も利益を得られるよう願ってやみません。

エチオピア政府は、小泉首相が日本とエチオピアを含む開発途上国との貿易を推し進めるために導入された、「一村一品」プロジェクトを歓迎します。

エチオピアの開発は、主に日本のODAの恩恵で進められ、それらは道路、食糧安全、水資源開発、保健および教育、そして環境保護などの各分野に及んでいます。

日本政府および国民の皆様が、エチオピアの開発・発展に、多方面にわたる実質的なご支援を継続的にご提供いただいており、衷心より感謝申し上げます。それらプロジェクトには、小泉首相が訪問された際にメレス首相が「耐久性に優れた建造物」と呼んだ、ナイル川にかかる“アベィ橋プロジェクト”も含まれています。日本政府は、アフリカへのODA拠出額が二倍に増額されると発表されましたが、これは大変喜ばしいニュースです。さらにエチオピアの貧困削減プロジェクトの中間期目標の達成に、日本のNPOの活躍を期待しています。

エチオピアは、現在先例の無いほどの投資ブームを迎えています。新たなビジネスがいたる所で急成長しています。農業、建設、産業各分野の投資が、投資政策や投資法に則り推進されています。日本の投資家の皆様、投資分野を選択され是非ともこの機会に投資されますようお待ちしています。豊かな可能性を秘めた我国で、投資の夢を実現されますよう、私共はできる限りの支援をいたします。

観光も民間企業と共同で開発を進めている分野です。このたび観光・文化省が初めて設立されました。現実には観光地の開発は未だ着手されていません。政府は、観光地のインフラ整備や建設、道路事情の改善や修復、また宿泊施設や交通機関の向上、また新たな観光地の開設などに努力しています。

13ヶ月太陽が輝く国エチオピアは、人類のゆりかごであり、世界最古の歴史と文化を享受し、加えて豊かな自然に恵まれた国家です。皆様のご家族やお友達を伴ってエチオピアを訪問してください。エチオピアだけで体験できる、真心こもる伝統的な歓待を受けられるでしょう。

まだ着任早々ですが、日本の皆様が大変友好的であり、また開発が進んだ国家であると認識しております。私の国また国民は、日本から多くを学ぶことができると思います。私はどこへでも出向き、ビジネス関係の方達はじめ、一般の市民の皆様、教育その他多くの機関の皆様とお目にかかりたい。エチオピアと日本の今日までの歴史の上に立ち、新たな視点での意見交換をさせていただきたいと考えています。

この場をお借りし、日本-エチオピア国会議員友好連盟、エチオピア協会、モカダンス、その他多くのエチオピアの友人に、国民と国民とのより深き関係を築くため、さらなるご支援そして推進をお願いして、私の挨拶とさせていただきます。

二階俊博 日本-エチオピア国会議員友好連盟 経済産業省大臣

友好関係の歴史を、新たな協力関係へと拡大

二階俊博氏<br />日本-エチオピア国会議員<br />友好連盟 経済産業省大臣

二階俊博氏
日本-エチオピア国会議員
友好連盟 経済産業省大臣

日本-エチオピア国会議員友好連盟の設立を訴えた一人として、第15回ナショナル・デーをお祝いできる事は大変喜ばしい事であります。

エチオピアは、3000年にわたり独立を維持したアフリカ唯一の国であり、第二次大戦後の占領時期を除いて独立を維持した日本の歴史と共通するものがあります。

日本とエチオピアの関係は1927年に締結された貿易協定から始まりました。

エチオピアは、今や私達の暮らしの中で欠かす事の出来ない“コーヒー”の発祥地であり、1964年の東京オリンピックで優勝したマラソン・ランナー“アベベ・ビキラ”の印象は、現在でも多くの日本国民の胸に鮮明に焼きついています。

2005年に開催された愛知万博のエチオピア・ブースでは、350万年前の人類の祖先「ルーシー」を展示し、6ケ月間の開催期間に多くの参加者を魅了しました。関係大臣としてエチオピアのご協力にあらためて感謝いたします。

1957年に福岡で起きた災害時には、エチオピアのハイレ-セラシエ皇帝から多額の金額をお送りいただきました。

このように現在まで長期にわたる友好関係を築いてきましたが、21世紀には新たな協力関係の構築が必要だと痛感します。

アフリカのリーダーであるエチオピアの重要性は、年々高まっています。日本は強い経済力と国際社会での経験を駆使して、さらなる平和と発展を推進しています。アフリカ諸国は日本にとって大切な友人であり、またパートナーであります。

小泉首相は、この度日本の首相として初めてエチオピアを訪問し、メレス・ゼナウィ首相と協力関係について話合いました。

1985年に日本-エチオピア国会議員連盟の書記局長だった時、私はエチオピアを訪問しました。当時は厳しい旱魃に苦しんでおり、どんな支援が可能かを探るものでした。その後エチオピアを訪問するたびに、都市にはAU本部や他の国際機関などの建物が建ち並び、その活力と大きな可能性を感じさせられます。

21世紀には、人類は民族や宗教の違いを超えて、エネルギーや環境問題などの共通課題を共同で解決する必要があります。日本とエチオピアは一層強固な協力関係を維持し、人類救済のため共に戦ってまいりたいと思います。

強力関係を培うためは、交流を通じて相互に理解しあう事だと思います。そして文化やスポーツを通じた人と人との交流こそ、日本とアフリカとの長期にわたる掛け橋になると信じます。

私も1985年のエチオピア訪問を通じて、多くの事を学びました。

私のライフ・ワークは、国際的な友好関係を観光を通して推進しようとするものですが、この場をお借りし、今後も日本とエチオピアの友好関係に努力することを決意するものです。

梅田貞夫日本エチオピア協会会長 鹿島建設(株)会長

人的交流で、相互関係および友好関係の強化を

梅田貞夫氏<br />日本エチオピア協会会長<br />鹿島建設(株)会長

梅田貞夫氏
日本エチオピア協会会長
鹿島建設(株)会長

日本エチオピア協会を代表し、エチオピア連邦民主共和国の政府および国民の皆様に謹んでナショナル・デーのお祝いを述べさせていただきます。

日本エチオピア協会は、設立より35年間、相互理解そして世界平和を目指し、人的交流を推進してきました。エチオピアを愛する会員達は種々の活動を通じて関わっております。例えば奨学金プログラム、ファンドライジング、また文化交流などです。

毎年10月に開催される料理とダンスの夕べ「エチオピアン・ナイト」には、約400人が参加しました。

11月には、日本-エチオピア国交回復50周年を祝し、約40人の会員がエチオピアを訪問。宮殿内の修復作業が完了した日本庭園内で、大統領主催の式典に参加しました。参加者達は地方の小学校も訪問し240基の机とイスを提供、さらに地域のNGOや孤児院などを訪問したり、アディス・アババ大学で奨学金支援を受けている大学生を訪ねたりしました。さらに時を同じく開催された、スターランナーなど約20、000人の参加者と共に走る“グレート・ラン”マラソンにも参加、走ったり歩いたり、楽しい一時を過ごしました。またラリベラやアクスムなどの観光地へも足を延ばしました。

その中には50年前にハイレ・セラシエ皇帝の招聘で、ジュビリー宮殿で勤務されていたお二人の女性も含まれており、当時のスタッフと再会したりと、懐かしい時を過ごされました。

国交回復後、日本から温泉掘削やオレンジ栽培、また政治や経済分野の専門家など、多くの技術指導者が派遣されており、これら両国間の長年におよぶ関係や交流の歴史を学ぶ機会にも恵まれ、改めて感動いたしました。

さらに小泉首相が去る4月29日から5月1日まで、エチオピアを初めて訪問された事は大変意義深い事です。小泉首相とメレス・ゼナウィ首相とが日本庭園の茶室で、コーヒー・セレモニーに同席されている様子をテレビで拝見しました。小泉首相は、日本はアフリカの経済自立に向けて、支援額を二倍に増額するとAU本部で語られています。

私もまた、小泉首相に先駆けてエチオピアを初めて訪問しました。思いもかけずギルマ大統領への謁見を許され、嬉しくもエチオピア協会の努力に対し感謝の意を賜りました。

今日まで両国間の友好関係を推進するため、精力的に働いてまいりました。エチオピアの今後の発展と安定とを謹んでお祈りいたします。

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